日本の小売業界のEC化率がアメリカを超えたという話~Eコマース市場動向~

2014年の8月に経済産業省から出されたレポート「平成24年度我が国情報経済社会における基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」によれば、日本の小売業界のEC化率は2013年末に「6.39%」に達したことが分かりました。

前年の2012年末のEC化率「5.05%」から「1.34%」の急上昇となりまして、なんとこの数値は、同時期におけるアメリカ小売業界の2013年4Q/EC化率「6.0%」を超える!という結果になりました。(下図参照/クリックで拡大)

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データ参照元/FRED – St. Louis Fed
データ参照元/経済産業省
グラフ加工・作成/マーケティングパートナー
※背景がグレーの箇所は景気後退期
※破線は推測値

あのAmazonが生まれた小売ECの本場とも言えるアメリカ小売業のEC化率を日本のそれが超えたというのは、国土面積や人口動態、経済規模、国民性などを考えますと、とても示唆に富んだ結果ではないでしょうか。(日米小売業の市場規模/下図参照/クリックで拡大)

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データ参照元/FRED – St. Louis Fed
データ参照元/経済産業省
グラフ加工・作成/マーケティングパートナー
※背景がグレーの箇所は景気後退期
※破線は推測値

アメリカの小売業界のEC化率を抜くというのは、「新しい物好きで、便利なサービスには寛容な(に見える)日本人の国民性」だけでなく、物流への安心感(早ければ当日届く!細かい時間指定も可)、需要サイドのEコマースへの信頼感、送料や決済手数料などのコストへの理解、供給サイドのボリュームやサービス(おもてなし)など、日本の小売ECそのものが総合力として、かなり高いレベルでサービスとして提供され、浸透し、機能しているという証左だと思います。

それを裏付けるようなデータもありまして、例えば、下記のデータでは、「過去1年間にトラブルに遭遇したことはない」と回答した日本のEC利用者は米国・中国に比べると、断然高い「66.4%」となっています。

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※補足ですが、日本とアメリカには通販(Eコマース含む)に関する法令がそれぞれありますので、小売業界のEC化率については、厳密には、単純比較することができない可能性もあります。今回の記事ではその点については考慮していません。

その他、2013年の日本の小売業界のECについて、経済産業省から出されたレポート「平成24年度我が国情報経済社会における基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」をもとに、注目箇所をピックアップしたいと思います。(下図参照/クリックで拡大)

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〇衣料・アクセサリー小売業が好調

小売業の中でも、昨年対比で最も高い成長率だったのが、衣料・アクセサリー小売業で、125.8%と高い伸びになっています。衣料・アクセサリー小売業のEC市場規模は2,200億円に達し、過去3年(2010→2013年)でほぼ倍増という結果になっています。

衣料・アクセサリー小売業のEC化率は、それでもまだ、1.65%程度ですので、オムニチャネル、スマートフォン、アプリ、越境ECなどが牽引する形で、まだまだ成長が拡大していくものと考えられます。

レポートでは、ワールドによるファッションウォーカーの買収、楽天のスタイライフ子会社化、高島屋によるセレクトスクエアの連結子会社化などの他、zozotownの「wear」にも触れていまして、筆者の周囲でも、専門店、メーカー、デパートなど各小売事業者がそれぞれEC及び店舗での販売拡大策を積極的に模索していることを見聞きすることも少なくなく、投資意欲が高いことを感じています。

〇医療化粧品小売業が好調

衣料・アクセサリー小売業と同様に、直近の3年間で市場規模をほぼ倍増させた医療化粧品小売業が好調です。

2013年より一般医薬品のネット販売が緩和されたことを受け、成長が再び軌道に乗ったと言えると思います。

日本の人口動態(超高齢化社会)や医薬品のネット販売の規制解除により、今後はさらに売上拡大が見込まれるほか、化粧品(オルビス、ドクターシーラボなどについてレポートでは言及)も通販での売上が拡大しており、医療化粧品小売業全体において、高い成長率が期待されます。

〇サイト選択基準で「商品数が豊富」「価格が安い」がより重視される傾向に

続いて取り上げるのは、ECサイトの選択基準に関するデータです。

日本のECサイト利用者のサイト選択基準を2011-2013年で調査したデータによると、もともと重視されていた基準の「商品数が豊富」が56.8%、「価格が安い」が67.7%とそれぞれ、さらに重視される傾向が明らかになっています。

商品数が豊富で、価格が安いサイトは、とにかく売れる!ということがデータからも明らかになっているようです。

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【まとめ】

今回は、日本の小売業におけるEC市場(2013)の現状と動向についてまとめました。いかがでしたでしょうか。今後のECサイトの運営に参考にして頂ければ、幸いです。

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